デシャン監督が浴びたシャンパンシャワーは、報道陣にも飛び火した。できるだけデシャン監督に近いポジションを取った私は全身ビッショリ、取材ノートはぐちゃぐちゃになってしまった。長くW杯を取材してきたが、こんな経験は初めてだった。
世界一を決める最後の闘いは、決勝トーナメント以降全て延長戦を戦ってきた満身創痍のクロアチアに対し、フランスは強引に試合展開を変えようとするのではなく、攻守に必要な事を徹底して行った。その試合運びの巧さが優勝の要因だ。
モスクワ・ルジニキ競技場に7万8011人を集めて行われた決勝は、フランスがクロアチアに4−2で勝ち、自国開催だった1998年大会以来20年ぶり2度目の世界一に輝いた。
フランスは試合巧者だった。「シャンパンサッカー」という華麗な表現もあるが、決勝は準決勝のベルギー戦と同じく、いわばリアクションサッカー。クロアチアが主導権を握る中でしっかりした守備から失点を避け、好機があれば速攻を狙う。その意図が十分に感じられた。
やっぱり、ベルギーのカウンターは鋭かった。これほどきれいにゴールまで持って行けるチームは、ほとんど見たことがない。失点のリスクを減らそうと自陣に引くチームが多かった今大会にあって、レベルの高さが際立った。
人気企業の採用担当者がいる。面接。過去に入社例のない大学の学生をなかなかよいと思った。さて採用と踏み切れるか。待てよ。社の一員になったものの、あまり仕事に向いていなかったら。きっと上層部に責任を問われる。やはり古くからたくさん採ってきた大学の卒業生が無難だ。
一発勝負の決勝トーナメントに入ってからは地力があり、手堅くミスのないチームが勝ち上がった印象だ。上位のチームはここぞの瞬間でパワーや集中力を発揮していた。試合を通じて内容がそれほどでも、一つのプレーで勝利に持っていってしまう強さ。
「現代のGKはセーブするだけではない。攻撃の第一歩として、ゲームメークの役割も果たす」。国際サッカー連盟(FIFA)でGKプロジェクトを進めるスイス人のツベルビューラーは、今大会のGKの活躍ぶりを手放しで褒めた。
本田圭佑が4年後のW杯を目指さないことを明かした。実質、日本代表引退となる。18歳で名古屋グランパスに加入し、世界を意識した言動を繰り返した。当時取材して「頼もしい選手だな」とは思ったが、これほどまで大成するとは想像していなかった。
なんと素晴らしいチームだろう。2試合連続延長PK戦を戦い抜いたクロアチアが今度は120分、最後の最後まで走りきった。1点を先行されながら追いつき、延長後半4分にマンジュキッチがとどめを刺した。
感動した。派手さはないが味のあるベテランがそろったクロアチア。全員が結束して勝ち抜いた姿には、技術を超えた力強さがあった。 攻めきれなくても攻めさせない。適度に力を抜く時間帯をつくりながら、勝負どころは逃さず仕留める。
見事な戦いでブラジルを破り32年ぶりの準決勝進出を果たしたベルギー。帰ってきた「赤い悪魔」のさらなる野望を打ち砕いたのは、フランスの経験と対応力だった。 ブラジル戦ではルカク、E・アザール、デブルイネを前線に残してカウンターという「奇策」を見せたマルティネ…
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