緊張耐え、坂本6位 初舞台「目標達成」

2018年2月24日

6位となった坂本花織のフリー=田中久雄撮影

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 緊張はいつもの「5倍」増しだった。SPこそ乗り切った坂本だったが、七つのジャンプをこなすフリーの後半、徐々に疲れが見えた。

 六つ目の3回転ループの直前で腰が流れかけ、慌てて戻したところで踏み切り。「力が足りなくて、空中でバランバランになった」。何とか耐えたが、両足での着氷となり、出来栄え点(GOE)で1・40点の減点。演技直後は悔しそうに顔をしかめた。

 持ち味の跳び幅の大きいジャンプに加え、スピンやステップも最高のレベル4を獲得。シニアデビューシーズンは演技点が辛めにつけられる傾向の中、五輪で6位。「目標だった1桁は達成できてよかった」とほっと息を吐いた。

 今季は五輪団体戦も含めて、異例の11戦を戦い、自己ベストを次々と塗り替えた。4日の韓国入り後からも無心で練習を続け、「長かったような、早かったような」と駆け抜けた日々に感慨に浸った。

 21歳で迎える北京五輪を見据え、「連続で出られるように滑り込みたい」と誓う。ただ国内では年下世代も台頭し、安泰ではない。「演技点で上位に追いつけるようにスケーティングスキルからやり直したい」と足元を見つめる。早速、3週間後にルクセンブルクの国際大会で再出発を図る。 (原田遼)

中日新聞 東京新聞

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