宮原、逆転メダルいける リハビリ仲間・菜那に続け!

2018年2月23日

公式練習でコーチと話す坂本花織(奥)と宮原知子(右)=江陵で(田中久雄撮影)

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 フィギュアスケート女子でショートプログラム(SP)4位の宮原知子(19)=関大=と同5位の坂本花織(17)=シスメックス=が22日、江陵アイスアリーナで23日のフリーへ向けた公式練習に参加した。3位ケイトリン・オズモンド(カナダ)との差は、宮原が2・93点、坂本が5・69点。メダル確率「0%」からの大逆転を目指す。男子で66年ぶりの五輪連覇を達成した羽生結弦(23)=ANA=は、25日のエキシビションへ向けた練習に参加し、女子2人へ“金言”を送った。

 日本女王の誇りに懸けて、最高の舞いを披露する。フリーの前日練習に臨んだ宮原は「いい感じです」と笑顔。オペラ「蝶々夫人」の曲かけ練習では終盤の3回転サルコーで転倒したこともあり「もう一息です!」と話したが、練習時間ギリギリまで入念に調整を重ね、会場を後にした。

 「0%」に挑む戦いとなる。現行の採点方式となった2006年トリノ五輪以降の3大会で、女子のメダリストは全員SP3位以内発進。4位から逆転で表彰台に立った選手は0人だ。男子を含めても、ソチ五輪SP9位のデニス・テン(カザフスタン)と、トリノ五輪同6位のジェフリー・バトル(カナダ)が銅メダルを獲得した例のみ。数字上は厳しい状況だ。

 とはいえ、3位のオズモンドとの差は2・93点。宮原の方がフリーの自己ベストは1・35点上回っており、メダル獲得へ望みを残している。宮原は21日のSPでは課題だったジャンプの回転不足を取られず、自己ベストを更新。納得のいく演技ができればフリーでも更新の可能性は大だ。さらにオズモンドは転倒などのミスが多く、フリーを苦手としている。相手のミスを待つわけではないが、光は十分あると言える。

 羽生と宇野のダブルメダルから刺激を受けた、この五輪。リハビリ仲間だったスピードスケートの高木菜那も、女子団体追い抜きで金メダルを獲得した。10年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央以来、2大会ぶりとなる日本女子の表彰台へ。0%からの逆襲で、自身もメダリストの仲間入りを果たす。(國島紗希)

中スポ 東京中日スポーツ

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