坂本5位 出足つまずきで気が楽に

2018年2月22日

連続ジャンプを跳ぶ坂本花織(田中久雄撮影)

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 ノーミスを確信した坂本は、演技直後にガッツポーズ。「五輪は魔物がいるってよく聞くけど、とりあえずその魔物には勝ったかな」。自己ベストを1・84点更新する会心の出来で5位発進だ。

 「出だしの一歩でつまずき、『ふっ』と思いながら演技に入れたので気持ちが楽になった」。もともとは気弱な女の子だが、明るく活発な性格が幸いしてピリピリした雰囲気の試合会場でも笑顔を絶やさない。この日も6分間練習から笑みを見せ、硬さも緊張感もなく、いつも通り豪快なジャンプを次々と決めた。

 シニアデビューした今季の前半は、五輪出場を想像すらしていなかった。それが、国際大会と並行して国内の試合も数多くこなす中で、難易度の高いプログラムを滑りこなせるようになって自信をつけた。その成果が昨年11月のGPスケートアメリカで合計210点台を出しての2位につながり、運命の扉を開くきっかけとなった。

 「SPですごく自分の演技ができた。フリーも自分らしくこの舞台を楽しんで、最後は笑顔で終わりたい」。3位とは5・69点差。フリーで7度のジャンプを再びノーミスで跳べば、表彰台の一角に滑り込むチャンスが出てくる。 (辛仁夏)

中スポ 東京中日スポーツ

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