宮原4位「ほっとした」 回転不足修正、初の75点台

2018年2月22日

女子SPで4位となった宮原知子=田中久雄撮影

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 30人による女子ショートプログラム(SP)が行われ、ともに初出場の日本勢は19歳の宮原知子(関大)が自己最高を塗り替える75・94点で4位、17歳の坂本花織(シスメックス)も自己ベストの73・18点で5位につけた。今季のグランプリ・ファイナル優勝の15歳、アリーナ・ザギトワ(OAR)が82・92点の世界歴代最高をマークして首位に立った。世界選手権2連覇中のエフゲニア・メドベージェワ(OAR)は自己最高の81・61点で2位。昨季世界選手権2位のケイトリン・オズモンド(カナダ)が78・87点で3位。上位24人が23日のフリーに進んだ。 (共同)

 得点を待つ不安げな目が、ここまでの苦難を物語った。「70点台出てくれ」と強く願っていた宮原の顔が晴れた。予想を上回る75・94点。初めての大台に達し「やっと75点を出せた」と手でハートマークを作った。

 冒頭のルッツ−トーループの2連続3回転ジャンプをきれいに回り切り、出来栄え点(GOE)の加点と合わせて11点を獲得。高得点への流れをつくった。「最後まで緊張しているのを感じていた。何とか大きなミスなく終わり、ひとまずほっとした」

 勝負のポイントは本人の感覚での「グッ」から「グー」への修正だった。今季、11月のNHK杯から11日の団体戦まで6度のSPのうち、5度にわたり2連続3回転で回転不足やGOEの減点を受けた。団体戦でも回転不足をとられ「回転は大丈夫だと思っていた」と顔をこわばらせた。

 団体戦後、コーチ陣とビデオで分析。ルッツから着氷後のトーループの踏み切りに問題点をみつけた。練習ではトーループの直前に少しスケートを滑らせて「グー」とためをつくるが、試合では跳び急ぎ「グッ」のタイミングでジャンプしていた。

 1週間の調整期間では氷上練習の前から「グー」と口で唱えて、イメージトレーニング。短期間では難しい癖の修正を続け、個人戦までに間に合わせた。「自分がやってきたことを出し切ろう」と臨んだ演技で特訓の成果を発揮。日本女子で2大会ぶりのメダルも視野に入った。 (原田遼)

中日新聞 東京新聞

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