金色の栄光へ助走 女子追い抜き2位で準決勝へ

2018年2月20日

女子団体追い抜き1回戦で滑走する(手前から)高木美、佐藤、高木菜=田中久雄撮影

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 女子団体追い抜き1回戦で、世界記録を持つ高木美帆(日体大助手)、高木菜那(日本電産サンキョー)、佐藤綾乃(高崎健康福祉大)の日本は2分56秒09の2位で勝ち上がり、21日の準決勝で3位のカナダと対戦することが決まった。もう一つの準決勝は五輪新記録の2分55秒61を出したオランダと米国の組み合わせ。 (共同)

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 びっくりして急ブレーキをかけた。号砲直後、高木菜の「待って」の大声に、最初のカーブに入ろうとした先頭の高木美が足を止めて振り返る。2番手で滑るはずだった佐藤が2歩目でつまずき、出遅れていた。

 高木美が一瞬待って再加速。その後地力を見せて全体2位で準決勝に進出したが、大本命の金メダル候補が不安を残した。

 「私のミス。追いつくまで時間がかかってしまった」と佐藤は頭をかく。高木美が減速したこともあり、最初の400メートル通過は33秒24。同じ低地のオランダで開催されたワールドカップ(W杯)第1戦の400メートル通過32秒67から大きく落とし、2分56秒09の日本としては平凡なタイムに終わった。

 今季はW杯の3戦をすべて世界記録を樹立して優勝した。個人力ではライバルのオランダに劣るが、後続の空気抵抗を極限まで減らす隊列と、スムーズな先頭交代で圧倒的な強さを誇ってきた。エースの高木美は準決勝以降、致命傷になりかねないミスを反省しつつも、五輪新記録の2分55秒61で首位通過をしたオランダを警戒。「オランダはさすが。スタートのミスだけにとらわれず、気持ちをさらに研ぎ澄まさないといけない」と語気を強めた。 (原田遼)

中日新聞 東京新聞

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