
小平の記録更新止まらず スピードスケート女子500
2018年2月19日
女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒=18日(潟沼義樹撮影) |
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18日の女子500メートルを制した小平奈緒(相沢病院)が出した36秒94は、これまでの五輪記録を0秒34も更新した。2位の李相花(韓国)とは0秒39の大差。標高の高いカルガリーやソルトレークシティーの高速リンク以外では驚異の速さで、2012年に于静(中国)がカルガリーで出した世界記録(当時)と同じだ。
小平が初めて日本記録をつくったのは09年12月のソルトレークシティーだった。37秒50で滑った同じレースで、ウォルフ(ドイツ)は37秒00の世界新をマーク。于静が37秒の壁を破ると、13年に李相花が立て続けの快走で36秒36まで伸ばした。一方で小平はなかなか壁を破れなかった。
状況が一変したのは16〜17年シーズン。小平は17年2月に平昌五輪会場で開催された世界距離別選手権で、低地にもかかわらず37秒13の日本新で圧勝した。2週後のカルガリーでは、初の36秒台となる36秒75で滑った。
五輪シーズンも急激な上昇曲線は続き、昨年12月にはソルトレークシティーで36秒50をマークした。既に1000メートルの世界記録保持者となっており、金メダリストとなった500メートルでも記録更新を狙っている。
(共同)
◆冬季主将 初の「金」
これまで冬季五輪の日本選手団主将で金メダルを獲得した選手はいなかった。18日、スピードスケート女子500メートルで金メダルに輝いた小平は「ジンクスがあると言われていたけど、私は500メートルに自信があるという強い気持ちがあった」と胸を張った。
過去に冬季五輪でメダルを獲得した主将は1988年カルガリー大会スピードスケート男子500メートル3位の黒岩彰、2014年ソチ大会ノルディックスキー・ジャンプ男子で銀と銅をつかんだ葛西紀明(土屋ホーム)の2人だけだった。
夏季五輪では1976年モントリオール大会体操男子の加藤沢男や84年ロサンゼルス大会柔道男子の山下泰裕らが主将として優勝した。近年は期待を背負った主将の敗戦が目立ち、小平は92年バルセロナ大会柔道男子の古賀稔彦以来、7人目の“主将金メダリスト”となった。
(共同)

