五輪初出場の30歳 郷が8位入賞
2018年2月19日
初出場の五輪で8位入賞した郷亜里砂=共同 |
30歳で迎えた初めての五輪。郷は得意の500メートルでも狙っていたメダルに届かず8位に終わった。「スタートしてからは無心で、あっという間の500メートルだった」と涙ながらに語った。
今季のワールドカップ(W杯)はこの種目で出場5レースのうち4度、3位の表彰台に立った。小平、李相花の両雄は切り崩せなかったが、昨季まで国際舞台で大きな実績のなかったベテランが、右肩上がりで五輪を迎えていた。
山梨学院大卒業後はW杯に出られず、所属先を転々とした。大学2年まではショートトラックと並行。「高速でコーナーに入る時も怖がらずにいける」。スピードを落とさず、体を倒しながらカーブを回る技術は「二刀流」でやってきた強みだった。
代表から漏れたソチ五輪後、日本スケート連盟のナショナルチームに入り、苦手な筋力トレーニングに励んだ。太もも回りは昨季より2センチ増し、技術にパワーを加えてやっと届いた五輪のリンク。「応援してもらった方に、この舞台で滑っているところを見てもらえてよかった」と、声を絞り出した。
(原田遼)