宇野「自分に負けない演技を」 SPへ最終調整
2018年2月16日
公式練習で調整する宇野昌磨=田中久雄撮影 |
決戦の始まりを実感した。宇野が同じ時間に練習したのは羽生やチェンら、これまでもしのぎを削ってきたライバルたち。「久々に楽しく、気持ちも高まった。リンクに降りてすぐにやる気が出た」とスイッチが入った。
ループ、フリップ、トーループの4回転3種類をまずまずの成功率で着氷させた。9日の団体SPで1位に輝いた後は選手村を離れ、首都ソウルのリンクで練習。午前と午後の2回、十分な時間を取って調整を進めたおかげで「落ちることはなかった」と好調を維持し、平昌に戻ってきた。
優勝へのライバルとなる羽生の復帰も「久々に陰に隠れて試合に臨める」と歓迎した。昨年11月に羽生が離脱して以降は、グランプリ・ファイナル、全日本選手権、四大陸選手権と常に優勝候補として迎えた。「ウオーミングアップや練習中も注目された」。重圧を感じ、本来の演技ができなかったこともあっただけに、「きょうは視線を感じなかった。うれしい」と笑う。
経験上、無欲で臨んだ時に好演技につながる。「自分に負けない演技をしたい」と虎視眈々(たんたん)と覇権を狙う。
(原田遼)