羽生、本番会場で初練習 4回転2種跳ぶ

2018年2月13日

公式練習で調整するフィギュアスケート男子の羽生結弦=江陵(共同)

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 【江陵=原田遼】ソチ五輪に続く男子2連覇を狙う羽生結弦(ANA)は13日、試合会場となる江陵アイスアリーナで初めて練習を行い「3カ月間、試合を見るだけできつい時期もあった。こうしてメインリンクで滑れてうれしい」と語った。

 40分間の練習では、12日にサブリンクで行った練習で避けた4回転ジャンプをサルコーとトーループの2種類跳び、成功が多かった。

 フリー曲「SEIMEI」をかけた練習では、昨季から冒頭に組み込んでいた4回転ループを跳ばず、世界最高得点を樹立した2015年グランプリ・ファイナルと似た構成だった。

 各国から約150人の報道陣が集結した会見では「4回転ループに関しては言うことはない。作戦が大事。自分の中ではクリーンに滑れば絶対に勝てる自信がある」と戦略を語った。

 昨年11月に負傷後、陸上でのトレーニングでリハビリ。年明けに本格的に氷上練習を始め、3週間前から3回転、2週間前から4回転のジャンプを再開させたという。

 男子では1948年と52年で2連覇したリチャード・バットン(米国)以来の連覇が懸かる。「平昌では自分が夢に描いていた舞台で、夢に描いた演技をしたい」と意気込んだ。

◆一問一答 

右足首故障からの復帰戦となる16日の平昌冬季五輪フィギュアスケート男子ショートプログラムに出場する羽生結弦選手。公式練習後に「3カ月間、試合を見るだけできつい時期もあった。メインリンクで滑れてうれしい」と語った=13日、江陵で(共同) 

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 羽生の会見でのやりとりは以下の通り。

 −冒頭にひと言を。

 本当に苦しい時期も、たくさんの方から応援のメッセージを頂いた。本当に感謝の気持ちでいっぱい。まだ試合が終わっていないので変かもしれないけど、ありがとうございました。そのメッセージの力も、自分のスケート、演技につなげたい。

 −2連覇が懸かる。

 すごいたくさんの人にスケートを見てもらえるんだなって気持ちでいっぱい。それがプレッシャーという言葉になるのかもしれないけど、僕にとっては久しぶりに試合で滑れるので、むしろその力を精いっぱい受け止めたい。

 −精神的に強くなったか。

 けがをしたからという気持ちはないが、スケートをしていたらたぶん学ぶ機会がなかったことがたくさんあったし、陸上でできたことや考えられたこともたくさんある。無駄だったとは思っていない。

 −メインリンクで滑って思いの変化はあるか。

 この韓国の地で滑ってみて、非常に感覚がいい。まだやっていないジャンプやエレメンツはたくさんあるけど、計画に沿って臨機応変に自分のピークをつくっていきたい。まだ時間はある。有効に活用して、個人戦にピークが合うようにやっていきたい。

中日新聞 東京新聞

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