「ペアに光を」奮闘 須崎・木原組
2018年2月12日
団体ペアフリーで演技する須崎(右)、木原組=11日、江陵で(田中久雄撮影) |
フィギュアスケート団体戦のフリーに十一日登場した須崎海羽(みう)・木原龍一組(木下グループ)は、滑り終えた後、そろって「悔しい」と口にした。ペアを組んで三年。人気のある男女のシングルに比べ、注目度の低いペア。そんな種目にスポットを当てたいと積み重ねてきた成果を、思い通りに発揮できなかった。
二人ともシングルの選手だった。木原選手は前回ソチ大会の直前に高橋成美選手(同)とペアを組んで出場したが、その国内選考会に出たのは一組だけ。
「シングルの競争枠と比べるとペアの状況は寂しい」。その後、須崎選手と臨んだ平昌大会の選考会でも、出場は三組だけだった。
日本にはペアの指導者がほとんどおらず、二人は米国を拠点に練習に励む。木原選手は「僕たちが頑張ることでペアの人口が増え、練習環境も改善されていけば」と願う。
男女二人がそろったジャンプや、男子が女子を空中に投げ、女子が回転して着氷するスロージャンプなどがペア種目の見どころ。須崎選手は「一つ一つダイナミックな動きになるのがペアの魅力」と話す。
次は個人種目が待っている。「リベンジしたい」と木原選手。須崎選手は「ミスをしないように自信を持って滑りたい」と気持ちを立て直した。
(江陵・安福晋一郎)