スピードスケート女子の２１歳、佐藤が初の五輪で会心の滑りを見せ、見事に入賞した。開幕前に「うまく調子を持っていけるか、ちょっと心配」と口にしていた不安を吹き飛ばす自己ベスト。何度も拳を握り「百点満点と言っていいレース」とさわやかに胸を張った。

　スタートから懸命に手脚を動かして流れをつくった。表情をゆがめながらも後半、３２秒台のラップタイムで粘り「最後の３、４周で姿勢が高くなる課題を克服し、予定通りのレース運びができた」と自賛した。

　ジュニア時代から関係者の注目を集めた。昨季初めてワールドカップ（Ｗ杯）に参戦し、経験を積んだ。金メダルを目指す団体追い抜きでは貴重な戦力となり、世界記録更新に貢献した。

　高木美に続く、次世代の中心選手として期待されているホープ。「夢の夢」だった場所で「今までで一番」という滑りを披露して満面の笑み。残る団体追い抜きとマススタートへ弾みをつけ「すごくいい流れをつくれた。金メダルに向かい、きょうみたいなレースを目指して頑張りたい」と声を弾ませた。　（共同）