高木美帆、悔しい5位 体力続かずメダル逃す 女子3000

2018年2月11日

 女子3000メートルの高木美帆(日体大助手)は4分1秒35で5位だった。

 佐藤綾乃(高崎健康福祉大)は、4分4秒35で8位に入り、菊池彩花(富士急)は4分13秒25で19位に終わった。

 表彰台はオランダ勢が独占し、カレイン・アクテレークテが3分59秒21で優勝。前回覇者イレイン・ブストが0秒08差で2位、アントワネット・デヨングが3位だった。 (共同)

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 口が開き、ひざに手をつきながらゴールを横切った。前半から高速ラップで飛ばした高木美に力は残っていなかった。荒い息のまま、客席の声援に応えるが、掲げる手の振りは弱々しかった。

 5位に終わり、「率直な気持ちはメダルを取れずに悔しい」。その後「うーん」と押し黙り、「でも悔いの残るレースではなかった」。感情がなかなか消化できなかった。

 「同走が違う相手だったら違ったかもしれない」。隣のレーンはオランダの強豪選手だった。しかも、他のオランダ2選手が、すでに4分を切るタイムをたたき出していた。「低地リンク」での自身の自己ベストは4分4秒49。同走に勝たなければ、平昌五輪の日本人メダル第1号には届かない状況だった。

 ヨハン・デビットコーチの指示通り、前半から1周31秒台のタイムで飛ばした。しかし相手に駆け引きをされた。高木美が第1カーブで内側コースを回ると、バックストレートへの出口で相手と重なりそうになる。バックストレートは両者のコースが入れ替わるゾーンで、優先権は外側コース。あえて第1カーブ出口で高木美と並ぶように仕掛けられた。

 減速を避けるために「前に出て、ピッチを上げなくてはいけなかった」。1周置きにカーブの出口で攻防が繰り返され、体力を消耗。僅差で迎えた最終周も同様に外側レーンから迫られ、1周33秒台までペースダウン。銅メダルを獲得した同走者には最終的に1秒以上の差をつけられた。

 中学3年で臨んだ8年前のバンクーバー以来の五輪。「特別な感情はない。年齢も年齢ですしね」。比較の対象にはできないほど、自らのレベルは上がっている。表彰台はオランダ勢に独占された。「まだ3種目チャンスがある。いい刺激が入った」。得意とする次戦1500メートルに向け、目つきが変わった。 (原田遼)

中日新聞 東京新聞

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