小平、貫禄の37妙05 五輪記録あっさり超える

2018年2月8日

女子500メートルタイムトライアルで37秒05をマークした小平奈緒=江陵で(田中久雄撮影)

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 記録会が7日、平昌冬季五輪会場の江陵オーバルで行われ、女子500メートルで優勝候補筆頭の小平奈緒(相沢病院)はトップとなる37秒05の好タイムをマークした。記録は非公認。同じリンクで優勝した昨年2月の世界距離別選手権は37秒13だった。記録会は各国・地域の代表選手が参加した。

 郷亜里砂(イヨテツク)は37秒61と上々のタイムで、神谷衣理那(高堂建設)は38秒00。男子500メートルの山中大地(電算)は34秒95で滑った。

 女子の高木美帆(日体大助手)、男子の加藤条治(博慈会)らは不出場。女子500メートルで五輪2連覇中の李相花(韓国)も出なかった。 (共同)

◆軟らかいリンクに好感触

 いつ開幕を迎えても、問題ない。江陵オーバルで初の記録会に臨んだ小平が500メートルで衝撃タイムをたたき出した。13人中トップの37秒05。調整レースにもかかわらず、前回ソチ五輪で李相花が樹立した37秒28の五輪記録をあっさりと上回った。

 スピードが出にくい低地のリンク。同会場で行われ、自身が制した昨季世界距離別選手権のタイムからも0秒08縮めた。レース後、世界女王は朗らかな顔で「自分の中ではすごいタイムとは思っていない」と言い放った。

 4日の韓国入りまで拠点とする長野市で体を追い込んだ。今も疲労を取り除いている途中で、実際に最初の100メートルは今季の中では速くない10秒33。それでも最初のカーブで加速し、後半も伸び続けた。軟らかく、ブレード(刃)が食い込む今回のリンクをわが物にしており、「キレが戻ってくれば、技術の課題も修正される」という。

 同種目は国内外で24連勝中。この日のタイムで十分金メダルを手中にできるが、それだけでは飽き足らない。「しっかり滑れば、もっといける。歓声の中で燃えてくるものを生かしていきたい」と極限まで速さを求める。 (江陵・原田遼)

中日新聞 東京新聞

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