▽第３日▽２６日▽台北▽台北アリーナ▽ペアフリーほか▽ペン　兼田康次、國島紗希

　女子で平昌冬季五輪代表の日本勢２人は坂本花織（１７）＝シスメックス＝が自己ベストを更新する２１４・２１点で優勝し、宮原知子（１９）＝関大＝は２０７・０２点で３位だった。前回大会女王の三原舞依（１８）＝シスメックス＝が２位に入った。ペアは五輪代表の須崎海羽（１８）、木原龍一（２５）組（木下ク）がフリーで８位となり、合計１５７・２７点で８位だった。

　成長が止まらない。両手を広げたフィニッシュポーズを終えた坂本は、目いっぱいのガッツポーズで喜びを表現した。フリーの得点は昨年１１月のスケートアメリカで記録した自己ベストを１・６８点更新する１４２・８７点。合計２１４・２１点もＳＰ７１・３４点も自己ベスト。伸び盛りの１７歳が見事な演技で四大陸選手権を制した。

　「ヨッシャー、出し切ったと思った。（全日本選手権を含めて）３戦連続２１０点できたら本物だと思っていた。ちょっとだけ自分を褒めようと思う」

　１学年上の同僚の存在が成長を手助けした。２位になった昨年の覇者、三原舞依は同じ中野園子コーチの門下生。「舞依ちゃんは連覇を狙ってくる。負けたくないと思って必死にやった」。試合前には２人でガッツポーズを相談。「私はメッチャ大きなガッツポーズをするから舞依ちゃんも大きく」。その約束通りのガッツポーズでワンツーフィニッシュを飾った。

　「ワンツーフィニッシュしか許さない」。こう送り出した中野コーチもご満悦だ。曲をかけた練習で何か失敗すれば、曲を切るのが中野流。そんなスパルタに応え続けて成長するまな弟子に「よくやった。自信を持って大きく滑るようになった」と絶賛。大会前には右足にできたうおのめという心配材料があったが「きょうは問題なかった」と安堵（あんど）の表情だった。

　試合後の場内インタビューで「今回はまだ小籠包（ショーロンポー）を食べていない。あした食べに行きます！　シェイシェイ」と、笑いを誘った関西人。年明けは五輪での目標を１桁順位と話していたが「片手かな。いまは無理か」。５位にはとどまらない勢いがある。