宇野SP1位 100点超えも反省 フリーは攻める!!

2018年1月26日

男子SPポーズを決める宇野昌磨。ライバルの金を抑え首位発進だ=台北で(共同)

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◇四大陸選手権

▽第2日▽25日▽台北▽台北アリーナ▽男子ショートプログラムほか▽ペン 兼田康次、國島紗希

 平昌冬季五輪代表の日本勢2人は宇野昌磨(20)=トヨタ自動車、中京大=が100・49点で首位に立ち、田中刑事(23)=倉敷芸術科学大大学院=は自己ベストの90・68点で3位につけた。金博洋(中国)が100・17点で2位。無良崇人(洋菓子のヒロタ)は76・66点で10位だった。アイスダンスは五輪代表でショートダンス(SD)2位の村元哉中(24)、クリス・リード(28)組(木下ク)がフリーで3位となり、合計163・86点で3位。同種目で日本勢初の表彰台に立った。

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 首位発進にも笑顔はなかった。演技を終えた宇野はフーッと息をはくとホッとしたような表情を浮かべていた。得点は自己ベストの104・87点には届かない100・49点。両手を合わせ、ファンへの謝罪で幕を閉じた全日本選手権から約1カ月、100点超えに納得はできても満足はしていなかった。

 「ワクワクする気持ちもなくて、攻める気持ちもなかった。練習通り、練習通りと思っていた。うれしいという気持ちは少しもないけど、すごく悔しいというのもなくて、ホッとしたという気持ちもある。ジャンプは転ばなかったので」

 冒頭の4回転フリップを決めたが、予定では4回転、3回転だったトーループの連続ジャンプの後半が2回転に。「体が動いてなかったから跳ぶ前に2回転にしようと。もっと思い切りいってもよかった」。昨年12月のGPファイナルのSPはトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒して、続く全日本選手権のSPは連続ジャンプで失敗。試合後、自分の心理をこう分析した。

 「ずっと失敗していたので、どこかでいい演技をしたい、いい演技をさせてあげたいと自分だけど人ごとのようにやっていた。それでついつい丁寧にいってしまった」

 年末年始、宇野は家族とともに福岡にいた。大みそかから元日にかけて1泊2日の家族旅行だったが、最初の予定は来季のプログラムに向けたカナダでの振り付け合宿。だが、年末の結果を踏まえ、練習を優先させたのだ。もう一度、地元で追い込むという決断をして迎えた五輪イヤー。すべては失った自信を回復させるためだった。

 「(フリーは)もっと強い気持ちでやりたい。自分を信じてやりたい」。平昌五輪で金メダルを争うネーサン・チェン(米国)は今大会不在。同い年の金博洋とは0・32差。本来の攻めの姿勢を取り戻して、今度こそ笑いたい。

◆田中 自己ベストで3位

 平昌五輪代表の田中は昨年の中国杯で記録した自己ベストを3・49点更新する90・68点。冒頭の4回転サルコーに加点がつくなど、納得の演技で3位だった。

 「気の抜けた演技は絶対できない。(平昌)代表らしい演技をしようという緊張感を持ちながらやっていた」。今大会は五輪代表を争った無良も出場しているだけに気持ちも入ったようす。27日のフリーに向けては「もっと力強い演技をしたい」と気合を入れた。

中スポ 東京中日スポーツ

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