村岡飛躍 全5種目でメダル獲得 日本勢総括
2018年3月19日
女子回転座位で銀メダルを獲得した村岡桃佳。今大会5個目のメダル=平昌で(共同) |
日本勢は金3を含むメダル10を獲得し、前回2014年のソチ大会の6を上回るという目標を達成した。全五種目で表彰台に上がった、アルペンスキー女子座位で21歳の村岡は女子で06年以来の金をはじめ、冬季1大会では日本人最多となるメダル5個を獲得。開会式と閉会式両方で旗手も務め、新たなヒロイン誕生を印象づけた。
一方で、実力派のベテランをそろえたスキー男子座位勢は不振。森井大輝(トヨタ自動車)は滑降で銀1獲得も悲願の金はならず。前回金の狩野亮(かのう・あきら、マルハン)と鈴木猛史(KYB)はともにメダルなしだった。
今回から独立した競技となったスノーボードでは、24歳で男子下肢障害の成田緑夢(ぐりむ、近畿医療専門学校)がバンクドスラロームで圧巻の滑りを見せ、初代王者に。スノーボードクロスでも銅となり、日本のエースとして活躍した。
ノルディックスキー距離では37歳のベテラン新田が得意の10キロクラシカルで2大会ぶりの金。スプリント・クラシカルでも銀となり、メダルなしだった前回の無念を晴らした。距離とバイアスロンは新田以外は低調で、特にバイアスロンは射撃力で世界との差を感じさせた。
2大会ぶり出場のパラアイスホッケーは5戦全敗の最下位。平均年齢41・9歳は出場8チーム中最も高く、若手の育成が急務だ。 (田井勇輝)
<1大会5個以上のメダル獲得者> 村岡桃佳は冬季大会の日本勢で初めて1大会で5個のメダルを獲得した。夏季大会の最多は2004年アテネ大会の競泳で成田真由美が記録した8個。日本選手の通算最多メダルは男子が河合純一の21個で、女子が成田の20個。
夏季大会で1大会5個以上のメダルをつかんだのは、全て陸上か競泳の選手。両競技は障害の種類、程度によって細かくクラス分けされ、複数メダルを獲得する選手が多い。 (共同)