2020東京で会いましょう 平昌パラリンピック閉幕
2018年3月19日
閉会式を終え、笑顔で記念写真に納まる(前列左から)狩野亮、大日方邦子団長、森井大輝、新田のんの、阿部友里香(2列目中央)ら=18日、平昌で(共同) |
【平昌(ピョンチャン)=本紙取材団】第12回冬季パラリンピック平昌大会は18日午後8時(日本時間同)から、韓国北東部の平昌五輪スタジアムで閉会式を行い、障害者アスリートによる10日間の熱戦が幕を閉じた。日本選手団は金3個を含む計10個のメダルを獲得し、目標とした前回ソチ大会の6個を上回った。パラリンピックは夏季が2020年東京、冬季は22年北京で開かれる。
アルペンスキー女子座位の村岡桃佳(21)=早大、埼玉県深谷市出身=は18日の回転で銀となり、出場5種目全てで表彰台に上がった。金1つを含めメダル5個は、冬季一大会の日本勢の最多記録。今大会の日本のメダル内訳は金3、銀4、銅3となった。
閉会式では、開会式に続き村岡が日本の旗手を務めた。韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領や東京都の小池百合子知事も出席し、パラリンピック旗が降ろされ、次の冬季開催地の北京に引き継がれた。国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長は同日、記者会見し「韓国の人々がパラリンピックに触発され、多様さをより受け入れる社会になることを願う」と語った。
今大会は過去最多の49の国・地域から567選手が参加し、6競技80種目を実施。冬季初参加の北朝鮮も2選手が出場したが、閉会式は欠席した。
◆小雨の閉会式 選手ら楽しむ
光と音楽で華やかに演出された閉会式を、日本の選手たちもステージの脇から笑顔で見守った。夢見た舞台との別れを惜しむように、繰り広げられる演奏やダンスに歓声を上げた。
小雨がぱらつき、冷たい風が吹く平昌五輪スタジアム。開会式に続き旗手を務めた村岡桃佳選手はにぎやかな音楽が鳴り響く中、他国の旗手とステージを行進し、大役を終えると笑顔を振りまいた。
国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長は閉会のスピーチで、14日に死去した「車いすの天才科学者」ホーキング博士を追悼。「彼は足元でなく、星を見ようと促した。そのスターが平昌で明るく輝いた」と語った。 (田井勇輝)