FW高橋「世界と差」 全3得点あげるも悔しさ

2018年3月17日

日本−スウェーデン 第2ピリオド、相手ゴール前で競り合う高橋(左)=江陵で(共同)

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 パラアイスホッケー日本代表のFW高橋和広=西東京市役所=は今大会、チームの全3得点をたたき出す活躍を見せた。しかしチームは5戦全敗。奮闘も「1勝」が遠く、「これが実力。世界とは差がある」と現実を受け止めた。

 4度目のパラリンピック出場の39歳は、最後まで攻撃陣をけん引した。1点差の第2ピリオド、ゴール正面でパスを受け、落ち着いて同点ゴールを決めたものの、その後は立て続けに失点。「個人の得点はどうでもいい。チームが勝ってなんぼ」。淡々とした口ぶりにも、悔しさがにじむ。

 小学生からアイスホッケーに打ち込んだ。盛岡中央高校に進学し、全国高校総体に出場。21歳の時、スノーボードでジャンプして転倒した際に脊髄を損傷し、下半身が動かなくなった。それでも前を向き、リハビリの医師の紹介で、パラアイスホッケーを始めた。

 銀メダルを獲得したバンクーバー大会以来、8年ぶりのメダルを懸けた今大会。昨年12月には双子が生まれ、妻は日本で子どもと一緒に応援した。家族に勝利を報告したい−。果たせなかった思いは、4年後の北京大会へ持って行く。 (田井勇輝)

中日新聞 東京新聞

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