
長野県勢選手紹介(1)雪上の戦い 狩野選手のV3に注目
2018年3月7日![]() |
九日に開幕する平昌(ピョンチャン)冬季パラリンピックで、県勢はアルペンスキーとアイスホッケーに十二人の男子選手が出場する。アルペンスキーは座位二選手、立位二選手の計四選手で、アイスホッケーの八選手と合わせ、二回に分けて紹介する。
「過去二大会で金を取れた。平昌はその先を切り開くための大会」。四回目の出場となる座位の狩野亮(あきら)選手はバンクーバー、ソチ大会で金三個、銅一個を獲得した。平昌で三連覇がかかるスーパー大回転などで自分らしい滑りを目指す。
三回目のパラリンピックに臨む座位の夏目堅司選手は「メダルを掛けて帰国したかった」とバンクーバー、ソチを振り返り、悔しさをにじませる。得意のスーパー大回転でメダルを狙う。「競技中は急斜面で谷に落ちる感覚。恐怖心があり、突っ込めないが、攻めたい」
立位の三沢拓選手は四回目となる平昌に向け「8位入賞なんてどうでもいい。メダルが欲しい」と意気込む。トリノ大会の回転で五位、バンクーバー大会は複合で六位入賞したが、前回のソチ大会は二種目とも九位にとどまった。
筋力トレーニングを増やし、体幹やバランスを強化。昨年十二月に左大腿(だいたい)骨を骨折したが、六週間で競技に復帰した。けがで練習を休む間も筋トレに努め、二月に上田市で開かれたジャパンパラアルペンスキー競技大会では、ブランクを感じさせない滑りで大回転を制した。
立位の小池岳太選手は二月二十一日、追加で代表に選ばれた。自身のブログで「最後は救われた。こんなにも出場できる喜びを感じたことはない」と四回目の出場を報告。「メダルに絡むには少ない可能性をどう高めるか。全力でチャレンジしていく」と意気込んだ。
(渡辺陽太郎)

