4年後の活躍期待 先輩や同期が渡部兄弟ねぎらう

2018年2月23日

スティックバルーンをたたいて渡部兄弟を応援する村民ら=白馬村役場で

写真

善斗選手の滑走を真剣に見つめる中村さん=白馬村役場で

写真

 渡部暁斗選手と弟の善斗選手の地元、白馬村役場で二十二日、ノルディックスキー複合・男子団体ラージヒルを応援するパブリックビューイング(PV)があった。メダルは獲得できなかったが、友人らは「よく頑張った。白馬で技を磨いた仲間として誇らしい」と健闘をねぎらった。

 兄弟が会場の大画面に映し出される度、集まった村民らは「あきと、あきと」「よしと、よしと」と連呼。手に持ったスティックバルーンを激しくたたき、声援を送った。

 兄弟の白馬高校スキー部の先輩で、二人が中学生の時に村スキークラブでジャンプを指導した中村清志さん(42)は、暁斗選手がゴールする姿を潤んだ両目で見つめた。「走りはいつも通りで安心して見られた。今回見つけた新たな課題を乗り越え、四年後のメダルにつなげて」と期した。

 地元のスキー学校に通う白馬北小二年、矢口零音(れね)さん(8つ)は「暁斗さんが白馬に帰ったら(複合個人ノーマルヒルで取った)銀メダルを見せてもらいたい」と声を弾ませた。

 白馬中と早稲田大のスキー部で暁斗選手と同期のクロスカントリー選手柏原暢仁(のぶひと)さん(29)=自衛隊体育学校=は、大会のため訪れている新潟県妙高市の宿泊施設でテレビ観戦。「(兄弟は)ソチ五輪から四年間、練習してきたことを出し切ったのでは」と評した。

 全日本スキー連盟のナショナルデモンストレーターを長年務めた白馬高スキー部OBの三枝兼径(かねみち)さん(71)は同村北城の自宅で兄弟の奮闘を見届けた。「暁斗君はまた一から始めるのは精神的にも負担だろうが、北京五輪に向け頑張ってほしい。善斗君は総体的にレベルアップし、兄さんを支える力を身に付けてくれれば」と願った。

 (林啓太)

中日新聞 東京新聞

※ご利用のブラウザのバージョンが古い場合、ページ等が正常に表示されない場合がございます。

Search | 検索