深い信頼、開花の時 高山の横田さん、スキー湯浅支える
2018年2月22日
湯浅選手のスキー板をメンテナンスする横田幸平さん=岐阜県御嵩町で |
【平昌(ピョンチャン)=上條憲也】二十二日のアルペンスキー男子回転に登場する湯浅直樹選手(34)=愛知県日進市=には、海外遠征が中心になる一年の大半を共に過ごす相棒がいる。スキーの滑りを左右するワックスがけなど板の管理を担う横田幸平さん(37)=岐阜県高山市=だ。
湯浅選手とは十四年間の付き合い。二〇〇六年トリノ五輪男子回転七位入賞など、日本のアルペンスキーをけん引する湯浅選手を支えてきた。当初は失敗もあった。〇四年のワールドカップ(W杯)。三十位以内に与えられる得点を湯浅選手が初めて手にしたレース後の道具のチェックで、横田さんが取り付けた板金具の位置が規定値ギリギリで失格寸前だった。「危うく幻の得点になるところでした」
各地を転戦しながら海外のトップ選手の練習環境を見るたびに、選手を支える「家族」の存在が大きいと感じている。
湯浅選手は学生時代、横田さんも高校時代、ともに父親を亡くした。「(遠征中は)ぼくらが家族の代わりと言ってはなんだけど」と、湯浅選手のために全力を尽くす横田さん。湯浅選手も「私と同じ方向を向いてくれる人。仕事には非常に厳しく、とても心強い」と信頼を寄せる。