日本勢初の４強入りを果たした女子のＬＳ北見は、勝てば銀メダル以上が確定する準決勝の韓国戦（２３日）へ向けて２２日、江陵カーリングセンターで最終調整した。韓国には１次リーグで勝利したものの、１位通過の強敵だ。“美女対決”にも注目が集まる一戦に完勝し、新たな歴史をつくる。

　国のプライドを懸けた戦いの火ぶたがついに切られる。日本は１次リーグ１位突破の韓国と対戦する準決勝へ、おのおのが調整。午前中はチームミーティングをし、午後の氷上の練習では、本番で使う石のクセを確かめた。「韓国は勢いがあって安定している。五輪にピークを合わせている」とスキップ藤沢。日本史上初のメダル獲得へ向け、すべての力を結集する。

　鍵を握るのは、試合の戦略を練り、最後の石を投げる役割も担うスキップ対決。そのスキップに、日本は韓国メディアが特集した「男心を撃つ　平昌をとりこにした美貌の選手」で紹介された藤沢が座り、対する韓国は「眼鏡先輩」の異名を持つ、クール・ビューティー金ウンジョンが控える。

　実は金ウンジョンは、藤沢がその美貌を絶賛した相手なのだ。「眼鏡掛けてて分かりづらいけど、外すとすごいきれいなんです！　掛けててもきれいだし、試合中は勝負のキッとした顔が目立っちゃうけど、パーティーとかで髪を下ろしてるとめちゃくちゃきれい」

　もちろんプレーについてもベタ褒め。「本当にショットが安定している。どれだけプレッシャーを掛けられるかが勝負どころ」と警戒する。

　日本国内では、ＬＳ北見のメンバーの美しさや、チームの雰囲気、北海道なまりの「そだねー（そうだね）」や“モグモグタイム”ことデッドタイムの間食など、注目が高まる一方だ。しかし主将でトリノ、バンクーバー五輪を経験した本橋は「（人気ぶりは）４年に１回起きるやつですよね？」と大人の余裕で受け流し、「冷静に受け止めている」とサラリ。チーム内にも浮ついたところはなさそうだ。

　「きれいさでは負けるので、ショットで頑張ります」と藤沢。真剣勝負の氷上で負けるつもりは一切ない。とはいえ“かわいい系”と“きれい系”の対決も、意見の分かれる究極の一戦となりそうだ。　（國島紗希）

　１５日に江陵カーリングセンターで対戦。日本は第７エンド終了時点で３−５とリードを奪われていた。第８エンドに１点を返し、不利な先攻で迎えた第９エンド、韓国のミスもあり２点を奪って逆転に成功した。第１０エンドにも１点を加え、７−５で大逆転勝利。五輪では日本史上初の３連勝で首位に立った。１次リーグ１位で準決勝に進出した韓国はこの日本戦が１次リーグ唯一の黒星となった。