難病に負けず大舞台 ラージヒル出場の竹内選手

2018年2月17日

 平昌(ピョンチャン)五輪八日目の十六日、長野県勢はスキージャンプ男子ラージヒル(LH)予選に飯山市出身の竹内択選手(30)=北野建設=が出場。カーリング男子のSC軽井沢クラブ(軽井沢町)は予選リーグ第三戦でスイスと対戦した。スピードスケート女子5000メートルには高木菜那選手(25)=日本電産サンキョー=が出て十二位だった。

 スケルトンは男子の高橋弘篤選手(33)=フリー、長野市=は三回戦を終えて二十二位で、二十位以内が競う四回戦に進めなかった。女子の小口貴子選手(33)=丸善食品工業=は一、二回戦に臨んだ。

ジャンプ男子ラージヒル予選に向けた公式練習中の竹内選手=15日、時事

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 男子ノーマルヒルでは出番のなかった竹内択選手(北野建設)のラージヒル出場が決まった。過去二度の五輪で手にできなかった個人メダルを目指し、重ねた四年間の努力をぶつける。

 ラージヒル出場選手の選考を兼ねた十五日の公式練習。最後の三回目に、日本の五選手のうち二番目の飛距離となる130・5メートルを飛んだ。平昌に入った後はいまひとつのジャンプが続いていたが、ようやく復調の兆しが見えた。

 四年前、ソチ五輪の直前に難病のチャーグ・ストラウス症候群を患っていることが分かった。懸命に体調を整えて本番に間に合わせ、団体戦で銅メダルを獲得した。その後、病気は落ち着いているが、ぜんそくのような症状は残り、投薬治療を続けている。

 竹内選手が小学生だった一九九八年に地元で長野五輪が開催された。そこで活躍した日本ジャンプ陣に憧れ、競技を志した。「長野で僕が受けた衝撃を(子供たちに)与えたい」。難病に負けず、戦い続ける男の勇姿を見せる最高の舞台が訪れた。

 (時事)

中日新聞 東京新聞

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