堀島5位通過 上々のファーストアタック

2018年2月10日

男子モーグル予選でエアを決める堀島行真(潟沼義樹撮影)

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 フェニックス・スノーパークで予選1回目が行われ、男子で昨年の世界選手権で2冠を達成し、初めての五輪に臨む堀島行真(20)=中京大=が80・35点の5位、原大智(20)=日大=は80・01点の6位で12日の決勝に進んだ。遠藤尚(27)=忍建設=は13位、西伸幸(32)=マンマーノフーズ=は16位で12日の予選2回目に回った。女子で3度目の五輪となる村田愛里咲(27)=行学学園教=は74・13点の9位で11日の決勝に進出。

 上々のファーストアタックだった。頂点を見据える若武者は、エア(空中技)の難度を落とした中でも、持ち味の鋭いターンで斜面を滑り降りた。

 23秒95は、今季W杯7戦6勝のキングズベリー(カナダ)の23秒87に次ぐ2位。第2エアの手前でターンが乱れるミスがあり、ターン点が伸びず全体5位通過となった。「ミスで結構大きく減点された」と悔やみつつ「五輪の緊張はあったけど、いい流れで終えられたんじゃないかと思う」と、納得した表情で五輪初滑りを振り返った。

 予選はライバルとジャッジとの腹の探り合い。金メダルへの最大の障壁となるキングズベリーも、難度を落とした構成で圧巻の首位通過した。堀島とキングズベリーは決勝ではともに、第1エアでダブルフルツイスト(後方伸身1回転2回ひねり)、第2エアでコーク1080(軸をずらした3回転)の世界最高難度の構成で激突する。堀島は「予選で(86・07点の)ミック(キングズベリー)と6点差もある。しっかりと帰って、(戦略を)練り直したい」と、現状での差を冷静に分析した。予選の得点は持ち越されず、仕切り直しとなる一番に向けて思いを巡らせた。

 予選を見届けたモーグル女子で5大会連続五輪出場の上村愛子さんは「予選を終えて、ようやく修正点が見えてくる。しっかり通過できたのはよかった。キングズベリーは難易度を上げてくるし、スピードアップもできる。何を変えて、そことどう戦うか。対応できれば可能性はある」と、太鼓判を押した。

 予選から多くの観衆が詰めかけた会場に「W杯ではここまで集まらない。改めてこの舞台で勝てる選手になりたいと思った」と堀島。昨年の世界選手権、1月のW杯に続く3度目のキングズベリー撃破を成し遂げた時、若き侍モーグラーが、真の王者の称号を手にする。  (大上謙吾)

中スポ 東京中日スポーツ

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