<平昌便り> 微笑の影に南北の壁

2018年2月9日

韓国を訪れた北朝鮮の応援団=麟蹄で

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 赤のコートと黒の帽子をまとった約三百人の行列は圧倒的な存在感を示していた。「美女軍団」と呼ばれる北朝鮮の応援団が、平昌冬季五輪に合わせて韓国・麟蹄(インジェ)を訪れたときのことだ。

 いずれも化粧ばっちり、堂々とした立ち姿の一団だった。詰め掛けた数十人の報道陣の質問には答えず、微笑を浮かべて、その場を後にした。

 現場にいた韓国人の二十代の女性がぽつり。「北朝鮮の人たちを初めて生で見た。次に会う日が来るといいんですけど」。南北の壁の厚さが垣間見えた。

 (平昌、鈴鹿雄大)

中日新聞 東京新聞

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