
初舞台の小林潤、日本勢トップ通過 「ほっとした」
2018年2月9日
小林潤志郎の飛躍=潟沼義樹撮影 |
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初の五輪で小林潤が日本選手トップの18位で予選を突破した。距離も101メートルを飛び、まずまずの初舞台に「ほっとした。あまり五輪というのを感じず、自分のやることができたかな」。温和な26歳が平常心で決勝に進んだ。
昨季はワールドカップ(W杯)で伸び悩んだが、一転、昨年の夏ジャンプから調子を上げ、冬へとつなげてきた。一喜一憂しない性格。常に心掛けるのは「次のステップ」だ。昨年11月のW杯開幕戦で初勝利を挙げた後も「同じことをやれと言われても難しい」。自分自身を超えていくイメージを頭に描き続ける。
幼少期、1998年長野五輪を見に家族で長野県白馬村を訪れた。そのころの記憶は「ほとんどない」。だが縁あって、当時の団体金メダルメンバーの原田雅彦監督が指揮するチームで腕を磨き、日本の将来を担うエースへと成長してきた。
日本勢トップといえど、予選では着地に乱れもあって気を引き締める。「世界とはまだまだ距離感がある。改善するところは多々あるなと感じる」。9日の開会式は「悩んだけど、やることができていない。しっかりトレーニングしたい」と欠席を決めた。目指すは「だれよりも遠くへ飛んで、良いジャンプがしたい」からだ。 (上條憲也)

