
渡部兄弟らにエール 旗に寄せ書き、長野・白馬のクラブ後輩ら
2018年2月7日
自身が会場に持参する旗を掲げる太谷会長(右)と、渡部兄弟の父修さんに託す予定の旗を持つ中村了一次長=白馬村の村スキークラブで |
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「金メダルを取って帰ってきてください」「応援しています」−。世界で活躍する選手を目指す白馬村スキークラブの子どもらが、ノルディックスキー複合の渡部暁斗、善斗両選手=ともに北野建設=ら、平昌五輪に白馬から出場する四選手を応援する寄せ書きを、二枚の旗にした。渡部兄弟の父修さん(62)=同村=らが「子どもたちの熱いエールを届けたい」と現地に持参する。 (林啓太)
村スキークラブは小中高校生や社会人らの技術向上に尽力し、優秀な選手を数多く世界に送り出した。
四選手は、いずれも同クラブに縁がある。渡部兄弟は村出身で小中学生の時にクラブに所属。川崎市出身のフリースタイルスキー(FS)男子モーグルの西伸幸選手=マンマーノフーズ=は、白馬高校時代にクラブ関係者の指導を受けた。暁斗選手の妻でFS女子ハーフパイプの由梨恵選手も、北海道富良野市の出身だが、クラブに籍を置いている。
二枚の旗の寄せ書きは現在の小中学生のクラブ員や出身の高校生らの有志が記した。縦約四十五センチ、横六十センチの旗の中央に描かれたクラブのロゴの周りに「ベストを尽くして」「白馬に良いニュースを」などと書き込んだ。太谷陽一会長(66)は「次の北京五輪ではクラブの子どもらが活躍する時。次は自分だ、と自覚を持つきっかけに」と期待する。
二枚のうち一枚は太谷会長が預かる。西選手の競技を大型の画面で中継し、大勢の村民で応援するパブリックビューイングの際に、会場の村多目的ホールで旗を掲げる予定。自身が平昌入りして渡部兄弟らを応援する際にも持参するという。五輪の競技場では、所属チームのロゴが入った旗の掲示は禁じられている。太谷会長は畳んでリュックサックに入れておくという。「子どもらの選手らへの期待を背負うことになる。しっかり届けてきたい」と話す。
もう一枚を現地に持参する修さんも「暁斗や善斗には、寄せ書きをくれた白馬の次世代の子どもらを奮い立たせるため、見本になる頑張りを見せてほしい」と話した。
◆応援の言葉入り日の丸受け取る
子どもらからの寄せ書きを手にする渡部兄弟と下川村長=白馬村内で(白馬村教育委員会提供) |
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また、渡部兄弟は六日、白馬村内で、地元の小中高校生らが寄せ書きした日章旗四枚を、下川正剛村長から受け取った。寄せ書きの日章旗は、白馬北、白馬南の両小学校と、白馬中、白馬高から一枚ずつ。渡部兄弟と西選手、由梨恵選手に宛てている。
白馬南小の寄せ書きには、「ぶっちぎり1位目指して」「夫婦で金を」などと、激励の言葉が書かれている。
村教委によると、下川村長が寄せ書きの日章旗を渡部兄弟に渡した。兄弟は「ありがとうございます。全力を尽くします」と決意を語った。

