高梨「すべてを出す」 メダル候補ら続々到着

2018年2月7日

韓国・仁川国際空港に到着したジャンプ女子の高梨沙羅(共同)

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 【平昌=共同】平昌冬季五輪の開幕が迫った6日、ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(クラレ)、伊藤有希(土屋ホーム)、スノーボード男子ハーフパイプ(HP)の平野歩夢(木下グループ)ら日本のメダル候補選手が続々と平昌に入った。フィギュアスケート男子の宇野昌磨(トヨタ自動車)も韓国入りした。

 高梨は遠征先の欧州から仁川国際空港に到着した。韓国の人々からも歓迎を受け「すごくびっくりした」と笑顔で話した。前回ソチ五輪では4位に沈んだだけに「悔しさを晴らすためにこの場所に来た」と力を込めた。

 金メダルを狙う平野はソウル郊外の金浦空港に降り立った。ファンとの写真撮影にも気軽に応じ「誰もまだ見たことがない自分らしい滑りをしたい」と意気込んだ。

 8日には競技が始まり、ジャンプ男子ノーマルヒル予選とカーリング混合ダブルス1次リーグが行われる。

◆直前の合宿好調「あとは気持ち」

 今季ワールドカップ(W杯)10戦7勝を挙げる最大の難敵、ルンビ(ノルウェー)が仁川国際空港の到着口に姿を現してからしばらくして、入れ替わるように高梨が決戦の地に降り立った。到着口で「ウエルカム トゥ ピョンチャン!」と地元の有志による声援に包まれ、「いよいよ五輪に来たという気持ち。今までやってきたことをすべて出したい」と力を込めた。

 五輪前最後の試合となった1月末のW杯2試合の後、スロベニアで調整してきた日本女子。特に高梨は2日間で集中的にジャンプをこなし、不足していた練習量を重ねながら「すごく充実した練習ができた」。鷲沢徹チーフコーチの目にも「自信をもって飛んでいた」と映り、先月末のW杯で優勝を飾った34歳のイラシュコ(オーストリア)より「5メートルくらい高梨の方が飛んでいた」と明かす。

 五輪の舞台となるジャンプ台は昨年2月、W杯で男女の歴代最多勝利数に並ぶ53勝目を挙げた思い出の地。高梨は「(合宿での好調さを)平昌の台に合わせられないと意味がない」と冷静に話しながらも、「合宿でできたことをしっかりと出す。あとは気持ち。勝つという気持ちでしっかり臨みたい」。

 金メダル候補と期待されて臨んだ前回ソチ五輪は4位。「この4年間、ずっと平昌五輪で金メダルをとるために練習してきた。その成果を出せるようにベストを尽くす」。五輪を目前に高梨に力強さがみなぎっている。 (仁川・上條憲也)

中日新聞 東京新聞

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