竹内5度目の挑戦5位 スノーボード女子パラレル大回転

2018年2月25日

 パラレル大回転の女子で、前回ソチ冬季五輪銀メダリストの34歳、竹内智香(広島ガス)は準々決勝で敗退し、予選の成績により5位となった。冬季五輪史上初めてアルペンスキーとスノーボードの両方に出場したエステル・レデツカ(チェコ)が初優勝し、アルペン・スーパー大回転との2冠を果たした。

 竹内は予選を6位で通過。1対1の対戦形式で争う決勝トーナメントの1回戦はユリア・デュモビッツ(オーストリア)に勝ったが、準々決勝でセリナ・イエルク(ドイツ)に敗れた。

 男子で初出場の31歳、斯波正樹(RIZAP)は予選敗退。ネビン・ガルマリーニ(スイス)が初制覇し、李相昊が2位で韓国に雪上競技初のメダルをもたらした。 (共同)

女子パラレル大回転準々決勝 滑走する竹内智香=平昌(共同)

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◆充実感 「一生出たい」

 金メダルを目指して挑んだ5度目の五輪だった。1回勝負の準々決勝。青コースを滑った予選6位の竹内は、三つ目の旗門でラインが膨らんだ。同3位だった赤コースのイエルクに先行されると挽回できず。「もちろん悔しい。でも4年分の充実感と楽しさに満足している」。敗れはしたが万感の思いが込み上げた。

 銀メダルを手にした4年前。決勝で転倒し、金メダルがするりと逃げた。その時から目指した新たな舞台。一昨年3月に左膝の前十字靱帯(じんたい)を断裂したものの、そこから復活した。だが「ネガティブになってもプラスは生み出さない」とプラス思考で歩んできた。

 平昌のコースの「違い」も言い訳にしなかった。青コースは一部が荒れ、苦戦する選手が続出した。前回ソチ大会はコースを入れ替え2回合計で競ったが、今大会は1回勝負。コースの選択権は予選順位のより上位者が持っていた。竹内は与えられたコースを滑ることになり、「いちかばちかで攻めた」。果敢に挑んだ。

 34歳。過去4大会は常に「これが最後の五輪」と全力で挑んできた。5度目の予選突破後には「ほんとに最後の五輪になるかも」と口にしながら、滑り終わった後はやはりその魅力が忘れられない。「できるなら一生出たい。それぐらい、好きな場所」と笑った。 (平昌・上條憲也)

中日新聞 東京新聞

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