
ショーン・ホワイト3度目金 第一人者の意地、大逆転 男子ハーフパイプ
2018年2月14日
男子ハーフパイプ決勝 エアを決める米国のショーン・ホワイト=平昌(共同) |
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得点が発表されると、31歳のスーパースターが目元を押さえ、雪上にひざまずいた。決勝2回目が終わって平野に次ぐ2位だったホワイトが最後の3回目、平野と同じ4回転の連続技を成功させるなどして97・75点をマークして大逆転した。第一人者の意地を見せ、3度目の頂点にたどり着いた。
1回目で、予選で披露しなかった、軸をずらしながら縦に2回転、横に4回転する大技DC14を決めて94・25点の首位。2回目は2連続の4回転にトライしたが完成度は低く、途中で尻もちをついた。それだけに、土壇場の3回目で完璧に成功させたのは、千両役者の面目躍如だった。
10代からプロとしてスノーボード界のトップに君臨。縦に2回転する「ダブルマックツイスト」など独自の技を編み出しながら、世界を引っ張ってきた。2006年トリノ五輪から2大会連続で金メダル。年収は1000万ドル(約11億円)とも言われるが「失敗の恐れがある技を成功させるのはすごく気持ちいい」と競技への情熱を持ち続ける。
4年前のソチ五輪は、まさかの失敗で4位に終わったが「このスポーツを変えた人だということに誇りを持っている」と自負する。栄光と挫折を知る王者が、表彰台の一番高い位置に返り咲いた。
(共同)

