得意の速攻 最後まで
【ロシアW杯本社取材団】第24日の14日、3位決定戦が行われ、ベルギーがイングランドに2−0で勝利した。ベルギーの3位は1986年メキシコ大会の4位を上回る過去最高の成績となった。
ベルギーは前半4分、シャドリの左クロスを中央でムニエが合わせて先制。後半37分には、デブルイネのスルーパスを受けたE・アザールが右足で決め、追加点を挙げた。
決勝は15日午後6時(日本時間16日午前0時)からモスクワで行われ、自国開催だった98年大会以来5大会ぶり2度目の頂点を目指すフランスと、初優勝を狙うクロアチアが対戦する。
過去最高の3位を勝ち取ったベルギーには、もう一つ大切なモチベーションがあった。「ベルギーらしいサッカーで次世代の選手たちを鼓舞したい」とマルティネス監督。持ち前のアグレッシブな攻撃姿勢を打ち出し、鮮烈な印象を残した大会を快勝で締めくくった。
先制点は前半4分。敵陣中央でルカクが球を収めると、シャドリが左前方へ走り込む。スルーパスを折り返した先に詰めたのは、右から全速力で進入したムニエだった。フランスに屈した準決勝は出場停止だった伏兵がチーム10人目の得点者として名を刻み、全員で歓喜の輪をつくった。
後半37分には二枚看板が、囲む相手守備陣を手玉に取って追加点を生み出す。デブルイネのスルーパスにE・アザールが反応し、冷静に右足でゴール左隅を射抜いた。
決勝にはあと一歩及ばなかったが、守備的MFウィツェルは「母国、サポーター、自分たちのためにも3位で終えたい」と気合を入れていた。最後まで果敢にイングランドを攻め立て、6万4000人超の大観衆を満足させた。 (サンクトペテルブルク・共同)