7月15日
フランス−クロアチア 今夜0時決勝
決勝は20年ぶり2度目の制覇を狙うフランスが、初のファイナリストになったクロアチアに比べ攻守ともに充実し、有利だろう。3試合連続で延長を戦い、試合間隔も相手より1日短いクロアチアは体力面に不安が残る。
フランスの攻撃はここまで3得点2アシストと活躍するエースのグリーズマンが中心。カンテのボール奪取力、ポグバの推進力を起点としたカウンターは強力で、3得点の19歳エムバペの圧倒的なスピードも疲れのたまったクロアチアには有効だろう。
デシャン監督が整備した堅守も光る。センターバックのバランが統率するDFラインは、決勝トーナメント1回戦でアルゼンチンに対して3点こそ失ったが、その後の2試合は無失点と安定。守備が計算できるのは大きな強みだ。
一方のクロアチアは、主将のモドリッチとラキティッチで構成する中盤の出来が鍵を握る。スペインの強豪クラブ、レアル・マドリードとバルセロナでプレーする2人の仕掛けや展開力でフランスの守備陣を崩し、センターFWのマンジュキッチに良い形でボールを渡せるか。
準決勝で1得点1アシストの左FWペリシッチが左太ももを痛めるなど、状態に不安を抱える選手も多いが、チームの一体感は強固だ。決勝トーナメント3試合は、全て相手に先制を許しながら勝ち上がってきた。2度のPK戦で好セーブを見せたGKスバシッチの存在が大きい。決勝も粘り強く戦うことで、勝機を見いだしたい。 (モスクワ・浅井俊典)

