7月10日
偉業王手だ、フランス・デシャン監督 あすから4強激突
準決勝のフランス−ベルギーが10日(日本時間11日)、イングランド−クロアチアが11日(同12日)に行われる。フランスのディディエ・デシャン監督(49)は、史上3人目となる選手、監督両方での優勝を目指して、因縁深いベルギー戦に向かう。
史上3人目の偉業へ、デシャン監督に立ちはだかるのは、かつてのチームメート。ベルギーのアンリ・コーチだ。1998年W杯優勝時のメンバーを敵に回す準決勝。
デシャン監督は9日、サンクトペテルブルグでの試合前日会見で「一緒のピッチに立てることはとても素晴らしいことだ。海外のクラブに所属してフランスのクラブと対戦するのは難しいが、代表だともっと難しい。どう思うかはアンリに聞いてくれ」と話した。
過去に、監督と両方で優勝を経験したのは、ザガロ(ブラジル)、ベッケンバウアー(西ドイツ)しかいない。デシャン監督は98年W杯で主将を務め、アルジェリア系のMFジダン、ガーナ出身のDFデサイーらさまざまなルーツを持つ選手たちをまとめ上げ、初優勝に導いた。現役時代はW杯のほか、欧州選手権、欧州チャンピオンズリーグを制覇している勝ちを知る男だ。
今大会は19歳のFWエムバペに10番を託すなど、参加国中で2番目に若い平均年齢26歳のチームを急成長させベスト4進出を果たした。カリスマ監督は「(選手と監督での)優勝については試合が終わってからにしてくれ」とぴしゃり。元チームメートとの対決を制して、偉業に王手をかける。 (占部哲也)
