7月7日

若きフランス成熟 駆け引き制し堅守崩す

 ベスト4入りを告げる笛が鳴った。先制点のバランと好守のGKロリスが歩み寄り、抱き合う。優勝候補のフランスが、しぶといウルグアイを2−0で退けて堂々と準決勝に勝ち上がった。主将のロリスは「僕たちは若いチーム。精神力が試される一戦だった。ここから新たなスタートだ」と頂点への道をくっきりと視界に捉えた。

 エムバペやグリーズマンら豪華な攻撃陣を擁する「矛」のフランスに対し、今大会計1失点で勝ち上がってきた「盾」のウルグアイという構図。序盤から好機の糸口をつかめなかったが、前半40分にFKから貴重な先制点をもぎ取る。

 キッカーのグリーズマンは「相手が空中戦が強いのは分かっていた」と素直に蹴らず、いったん動きを止めて蹴り直すことでタイミングをずらした。この「間」を生かしてマークを外したバランが頭で決めた。先発11人の平均年齢は25・1歳。しかし、試合を決定づける細かな駆け引きができる点で、チームは見事な成熟ぶりを示した。

 デシャン監督の下で前回大会はベスト8、そして今回はさらに一歩前進した。中盤でボールを奪ってグリーズマンの追加点の起点となったポグバは「大会ごとに僕たちは前進している。まだ、これが最終的なゴールじゃない」と、20年ぶりの優勝へ気勢を上げた。 (ニジニーノブゴロド・共同)

中日新聞 東京新聞

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