7月4日

イングランド、呪縛解いた PK戦 4度目で初歓喜

コロンビア−イングランドPK戦の末にコロンビアを破り、駆けだすケーン(左から3人目)らイングランドイレブン=モスクワで(共同)

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◆8強出そろう

 【ロシアW杯本社取材団】ワールドカップ(W杯)第19日は3日、モスクワなどで決勝トーナメント1回戦の2試合が行われ、1次リーグG組2位のイングランドとF組1位のスウェーデンが準々決勝に進出し、ベスト8の顔触れがそろった。

 イングランドはH組1位のコロンビアと1−1で延長でも決着せず、PK戦を4−3で制して2006年ドイツ大会以来の8強入り。得点ランキング首位のケーンが後半12分にPKを決め、今大会通算6ゴールとした。

 スウェーデンはE組2位のスイスを1−0で下し、3位だった1994年米国大会以来の準々決勝進出。フォスベリが決勝点を挙げた。(記録は共同)

 勝負が決まると、長年の呪縛から解き放たれたように喜びを爆発させた。過去にW杯で3度、PK戦の末に敗退したイングランドが、4度目でついに苦手を克服した。サウスゲート監督は「これで次の世代にも自信を与えられる。特別な夜だ」と実感を込めた。

 試合が動いたのは後半9分、CKの際にゴール前の競り合いでケーンが倒されPKを獲得。相手の猛抗議で約3分も中断したが、エースは冷静に、今大会6ゴール目を真ん中に決めて先制した。

 後半ロスタイムに初めて与えたCKで同点を許し、つかみかけた勝利を手放した。延長でも決着せずPK戦に突入する嫌な流れだったが、監督は「何カ月も準備してきた」と選手を信頼し、ベンチ前でじっと見守った。

 3−3で迎えた5人目。先蹴りのコロンビアに対してGKピックフォードは「分析した結果、バッカが弱点だった」と自信を持って立ちはだかった。昨年代表デビューしたばかりの若き守護神は右に跳び見事にセーブ。最後は途中出場のダイアーが左隅に蹴り込んだ。

 主将のケーンは「経験が浅くて若いチームと言われてきたが、この試合でだいぶ成長した」と自信を口にする。前評判は高くなかったが1990年、98年、2006年と屈してきたPK戦を制して3大会ぶりの8強。監督の「新しい歴史をつくろう」という言葉が現実味を帯びてきた。(共同)

中日新聞 東京新聞

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