7月1日

本田「遊び心」 初8強へ正攻法だけではダメ

ベルギー戦に向けてランニングで汗を流す本田=カザンで(岩本旭人撮影)

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 【カザン(ロシア)本紙取材団】1次リーグH組を2位で突破した日本は6月30日、決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦(日本時間7月3日午前3時開始)に向け、ベースキャンプ地の当地で約1時間調整した後、試合会場のロストフナドヌーへ移動。日本は過去に2度、16強入りしているが、2度とも無得点で敗れている。MF本田圭佑(32)=パチューカ=は新たな歴史の扉を開く鍵として「遊び心」のススメを説いた。日本の特長である献身性、ハードワークに「遊び心」を加え、史上初の8強進出を決める。

 本田が大一番を前に、「遊び心」のススメを説いた。過去のW杯決勝T1回戦は2002年日韓大会・トルコ戦、10年南アフリカ大会・パラグアイ戦といずれも無得点に終わっている。どう打開すればいいのか。本田は“隠し味”の必要性を訴えた。

 「ただ単にチャレンジっていうことじゃなくて、楽しみながらというか、遊び心を持ちながらの未知のチャレンジが次の試合には求められると思います」

 南ア大会のパラグアイ戦はともに決め手に欠け、延長を含めて120分の死闘の末、PK戦で敗れた。走りに走った。ただ、1トップで出場した本田をはじめ、誰も相手ゴールを揺らすことはできなかった。「プラスアルファが求められる。(得点して勝つには)一生懸命やることだけではない、ということをどれだけ選手が理解してピッチに出るか」。重く、厚い扉を開けるには正攻法だけではなく、即興性の、相手の想像を超えるプレーも必要になる、というわけだ。

 ベルギー戦でもスーパーサブ(切り札)としての出場が濃厚だ。今大会、途中出場の2試合で1得点1アシストと結果を出してきた。「途中から出るのが有力かと思います。自分の中で整理はついている。得点に絡む動き、プレー、アイデアを出す。その準備に時間をかけたい。(ベルギーの)弱点はいくつかピックアップしている」。ハリルホジッチ前体制時は干され気味だったが、西野体制ではスーパーサブながら復権、その眼光にも力強さが戻ってきた。

 南ア大会でパラグアイ戦に出場したのは本田に加え、川島、長友、長谷部もいる。経験値ではベルギーを上回る。「精神的なところで明らかに違う。10年(W杯)を経験した選手が何人もいるところで明らかに違う。ビッグアドバンテージだと思う」。日本が過去2度ともはね返された壁。今大会を「集大成」と位置付ける本田が「遊び心」を持ちつつ、決勝Tでの初ゴール、そしてベスト8進出と負の歴史を塗り替える。 (占部哲也)

中スポ 東京中日スポーツ

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