6月30日

原口 奮起 本当のW杯はここから

ベルギー戦に向けて調整する原口=29日、カザンで(岩本旭人撮影)

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 【カザン=対比地貴浩】1次リーグH組を1勝1分け1敗の2位で突破した日本は29日、ベースキャンプ地の当地で、ベルギーとの決勝トーナメント1回戦に向けて非公開で練習した。0−1で敗れた28日のポーランド戦で先発した選手らは体力回復に努め、出番のなかった本田(パチューカ)や原口(ハノーバー)らが1時間ほどグラウンドで汗を流した。30日は練習後に試合会場のあるロストフナドヌーに移動する。

 国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは、日本が61位でベルギーが3位。過去の対戦成績は日本の2勝2分け1敗。昨年11月の強化試合は日本が0−1で敗れた。

    ◇

 ポーランド戦で出番がなかった原口が、再び先発が有力視されるベルギー戦に向けて熱い思いを口にした。「本当のW杯はここから。次の試合に勝つために来た」。一発勝負の決勝トーナメント。その大一番で世界の強豪とぶつかる。

 日本が昨年11月の強化試合で敗れたベルギーは、今大会は1次リーグ3試合で9得点。その攻撃力から優勝候補に挙げられる。昨年の試合で先発していた原口は「普通にやっても勝てない」。一方で、決して勝機がないわけではないとみる。

 日本は監督交代に伴い、当時とは戦い方も変わった。その点を踏まえて「僕らが有利」と希望を見いだす。ポーランド戦に温存されたことで、コンディションも上々だ。右MFのポジションは守備での貢献度が求められるが、攻守のバランスを取りながら、自身もW杯初得点への意欲を見せる。

 悔しさを糧に成長してきた。4年前にJ1浦和からドイツに渡った際、当時の所属クラブの監督に最初は目も合わせてもらえない扱いを受けたことがある。出場機会が激減したこともあるが、そのつど、はい上がってきた。

 見据えるのは初の8強入り。「こんなチャンスは次いつ来るか分からない。勝つための選択をしたい」。全てをぶつける覚悟だ。 (対比地貴浩)

中日新聞 東京新聞

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