6月30日

川島はスーパーセーブで貢献 次はベルギー止める

 眉間からしわが消え、険しかった顔も少しだけ柔らかくなった。

 GK川島は初戦、第2戦で失点につながるミスを連発。西野監督から「非常に残念」などと叱責(しっせき)を受けた。しかし、ポーランド戦前半、ゴール寸前のボールを右手一本でかき出すビッグセーブ。目に輝きが戻り、動きにも鋭さが増した。

 不調は自覚していた。西野監督体制初戦のガーナ戦(先月30日)では直接FKを決められたうえ、自らの判断ミスでPKも献上。自身も「ガーナ戦が良くなくて、うまく断ち切れない部分があった」と振り返る。

 月が変わっても、スイスとの強化試合で目立った活躍はなく、W杯初戦のコロンビア戦では“コロコロ”FKをゴールラインの内側でキャッチ。第2戦のセネガル戦では相手のエース、マネにゴールをプレゼントするようなパンチングをしでかした。

 セネガル戦後、コーチを含むGK陣は緊急ミーティングを開いた。川島は「安全にいきすぎた」と反省。思い切りがなかったことに気付いた。

 西野監督は「連続して(ミス)というところもあるが、トータルで考える」と正GK交代に含みを持たせたが、結局、長年日本代表のゴールマウスに立ち続けるGKをピッチに送り込んだ。

 正GK失格の烙印(らくいん)を免れた川島は「批判される覚悟がなければここにいない。監督、チームメートの信頼に応えたかった」と語った。

 ベルギー戦に向けては「新しい歴史をつくりたい」。PK戦で8強入りの夢を絶たれた2010年W杯の一歩先へ、誇りを取り戻した正GKが日本を導く。 (垣見洋樹)

中スポ 東京中日スポーツ

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