6月28日

英でW杯の賭け活況 賭け金5割増の勢い ギャンブル依存症懸念も

 【ロンドン=阿部伸哉】選挙結果から王子の名前まで賭けの対象になる英国で、サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会での賭けが活況を呈している。イングランドが快進撃を続けていることもあり、英タイムズ紙は、賭け金が前回大会の五割増しとなる二十五億ポンド(約三千六百億円)に達する勢いと報じた。だがギャンブル依存症は英国でも深刻化しており、懸念の声も出ている。

 ギャンブルが広く合法化されている英国では、スマートフォンで簡単に賭けができる仕組みが一般化しており、利用者の裾野が広がっている。同紙によると、前回W杯で一割程度だった女性による賭けが、今回は三分の一にまで増えている。

 W杯をBBC放送とともに放映する民放のITVでは、試合中継のCMの五分の一をギャンブル関連が占める。同紙は「子どもが目にするギャンブル広告は政府が規制するべきだ」との自治体関係者の声を紹介している。

 ギャンブルを規制する政府機関「ギャンブリング・コミッション」によると、過去一年で英国人がギャンブルで失った金額は前年比で一割増え、四十六億八千万ポンド。特にスマホなどネットを使った賭けで失うケースが目立つという。

中日新聞 東京新聞

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