6月27日

メッシ初ゴール 劇勝呼ぶ アルゼンチン、土壇場で決勝T

ナイジェリア−アルゼンチン前半14分、先制ゴールを決め喜ぶアルゼンチンのメッシ=サンクトペテルブルクで(共同)

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 【ロシアW杯本社取材団】ワールドカップ(W杯)第13日は26日、サンクトペテルブルクなどで行われ、1次リーグD組は前回準優勝のアルゼンチンがエース、メッシの今大会初ゴールなどでナイジェリアに2−1で勝ち、1勝1分け1敗の勝ち点4で、同組最下位から2位に浮上して4大会連続で決勝トーナメントに進んだ。

 5大会ぶりの突破を決めていたクロアチアは初出場のアイスランドを2−1で下し、3連勝で1位通過した。

 C組は既に決勝トーナメント進出を決めていたフランスが0−0でデンマークと引き分け、勝ち点7で同組1位を決めた。デンマークは2位でベスト16入り。オーストラリアは敗退が決まっていたペルーに0−2で屈し、最下位に終わった。

 決勝トーナメント1回戦は30日にフランス−アルゼンチン、7月1日にクロアチア−デンマークが行われる。 (記録は共同)

 勝ち点3が絶対条件の大一番で極上の先制点を挙げ、最後まで鬼気迫るプレーでチームを引っ張った。終了の笛が鳴ると、アルゼンチンは勝利に花を添えたメッシを笑顔の仲間たちが次々と祝福。「本当に安心した。難しい試合だったが、突破できると信じていた」。極度の重圧から解放され、心の底から安堵(あんど)した。

 初戦のPK失敗から立ち直ったエースは、世界が待望した今大会初ゴールを前半14分に決めた。ハーフウエーライン付近でパス技術の高いバネガがボールを持つのを確認すると、右を縦へ走ってパスを引き出す。ここからの流れが完璧だった。

 トップスピードの状態で、後方からの浮き球を左太ももでトラップ。ボールが落ちる前に左足で柔らかく前方へ出したが、このセットアップこそメッシにしかできない超絶技だ。利き足とは逆の右でゴール左を射抜くと、競技場全体が揺れるような大歓声に包まれた。

 W杯3大会での得点はマラドーナに並ぶ金字塔。伝説的な英雄と常に比較され、国の期待を一身に背負い続けてきた主将は気迫のオーラを放ち守備でも全力のスライディングタックルで仲間を助けた。これまでの2戦が7キロ台だった走行距離は、メッシとしては多い約8・7キロに達した。

 後半41分にロホが勝ち越し点を奪うと、真っ先に背中に飛び乗って無邪気に喜んだ。強敵フランスと当たる決勝トーナメント1回戦に向け「やるべきことは分かっている」と言葉に力を込めた。 (サンクトペテルブルク・共同)

中日新聞 東京新聞

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