6月27日

日本、あすポーランド戦 「自分たちのサッカー」進化

ボルゴグラードの宿舎に到着した本田=26日(共同)

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 【ボルゴグラード=対比地貴浩】日本代表は28日午後5時(日本時間同11時)から、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を懸けて1次リーグH組最終戦でポーランド代表と対戦する。26日にキャンプ地のカザンから試合が開催される当地に到着した。27日は試合会場で公式練習を実施する予定で、西野監督が練習前に記者会見を行う。

 日本は引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる。国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは、日本が61位でポーランドは8位。過去の対戦成績は日本の2戦2勝。

 前評判の低かった日本が躍進している理由は何か。この質問に本田が答えた。「相手が何を出してくるか、しっかり分析するところが大きく変わった」。1次リーグ3戦未勝利に終わった前回ブラジル大会からの成長が、はっきり見られるという。

 ブラジル大会ではパスを細かくつなぎ、相手守備を崩す「自分たちのサッカー」に固執。対戦相手に対する柔軟性を失った。本田は「チョキを出されると分かっていて、何でパーにこだわったのか」と、じゃんけんに例えて当時の拙さを悔やんだ。

 こうした過去との差が鮮明に表れたのが、第2戦セネガル戦だった。身体能力が高い上にアフリカサッカーでは珍しく規律あるプレーを研究。パスで崩して得点し、引き分けに持ち込んだ。1−2から同点弾を決めた32歳のMFは「前回大会でやりたかったことを西野監督がやっている」と振り返る。

 ハリルホジッチ前監督時代は一方的な指示が多く、一つの戦術にこだわったあまり機能不全に陥った。一方、西野監督は選手との対話を重視。活発に意見が言える選手が多いことも奏功し、「自分たちのサッカー」に多様な意見を取り入れた戦い方ができるようになった。

 大会2カ月前に急きょ監督が代わったが、本田は「やれることだけ必死にやったし、そのセンスは前回なかった。サッカー観が変わったのかもしれない」と話す。4年前の屈辱を教訓に勝負強くなった日本。1次リーグ突破が懸かるポーランド戦でも成長した姿を示せるか。 (対比地貴浩)

中日新聞 東京新聞

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