6月27日

本田、「後出しじゃんけん」作戦 28日ポーランド倒して決勝Tだ!

ポーランド戦に向けて調整する本田=カザンで(岩本旭人撮影)

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 【カザン(ロシア)本紙取材団】1次リーグ(L)H組の日本は28日、ボルゴグラードでの1次L最終戦でポーランドと対戦する。26日はベースキャンプ地の当地で約1時間半の調整をした。MF本田圭佑(32)=パチューカ=は4シーズンを過ごしたACミラン(イタリア)で自身の戦術の幅が広がったことを強調。「(どう戦うかは)じゃんけんのようなもので。チョキ出されると分かってて、何でパーにこだわるのって話」と本田節も全開だった。引き分け以上で2大会ぶり3度目の決勝トーナメント進出が決まる運命の一戦で、歴代最多タイとなるW杯出場10試合を果たし、日本代表歴代最多タイとなる途中出場での得点で、日本を再び16強に導く。

 本田が「後出しじゃんけん殺法」で決勝トーナメント進出を決める。ACミランでの4シーズンは不遇の時代だったが、戦術大国で引き出しを増やした。この日も気温30度を越えるカザンで約1時間半練習。大粒の汗を流しながら、4年前との違いを口にした。

 「(W杯ブラジル大会の)14年と比較するとね。明らかに自分たちありき、のところから、どちらかというと相手ありき。サッカーの本質というものの考え方、価値観が変わったのはあるかもしれない」

 前回大会はACミランに移籍してから半年で迎えた。「自分たちのサッカー」を掲げ、頑固一徹に細かいパスで崩すスタイルを変えなかった。しかし、1分け2敗で敗退。対戦相手の出方に合わせて変える。その柔軟性、引き出しの必要性に迫られた。本田らしい言葉で続けた。

 「要は相手がやることが分かっていたらね。じゃんけんのようなもので、チョキ出されると分かってて何でパーにこだわるのって話だけ」

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 戦略的に敵の裏をかき、弱みを突く。W杯4度優勝を誇るイタリアで徹底的に体に染み込ませた。今大会はベンチスタートが続くが、冷静に見極め1得点1アシストと試合の流れを変えた。“分析官”本田は途中出場の方が得点率が高い。途中出場の得点率は0・81、先発時の0・43の約2倍。戦況を読み、戦い方を臨機応変に変える力は出色だ。

 途中出場5得点で歴代2位、歴代1位の中山雅史(現J3沼津)にあと1点に迫った。また、W杯出場数も歴代1位の記録を持つ中田英寿(元ローマなど)の10試合にあと1試合。第3戦に出場すれば、日本が誇るレジェンドたちに肩を並べる。

 「とにかく必死にやっていく中でいい形が出ているというのは評価できます」。引き分け以上で自力での1次リーグ突破が決まる一戦。切り札の本田が得意の「後出しじゃけん殺法」で2大会ぶりの16強入りを決める。 (占部哲也)

中スポ 東京中日スポーツ

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