6月26日

岡崎つぶれ役 本田同点弾 32歳 批判一蹴り

セネガル戦の後半、同点ゴールを決め、岡崎(左)と敬礼する本田=24日、エカテリンブルクで(共同)

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 【ロシアW杯本社取材団】サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会で一次リーグH組の日本は二十四日(日本時間二十五日)、エカテリンブルクでセネガルとの第二戦に臨み2−2で引き分けた。一勝一分けで勝ち点4とし、ポーランドとの最終戦で勝つか引き分ければ、自力での二大会ぶり三度目となる決勝トーナメント進出が決まる。

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 喜びのパフォーマンスは敬礼だった。「(本田)圭佑がやろうと言ってきたので。三年ぶりにやった」と岡崎慎司。後半33分の貴重な同点弾は本田の勝負強さを改めて証明したが、その陰には黒子に徹した岡崎の働きがあった。

 得点の直前、岡崎は本田と並走するようにゴール前へ進入。最初の右クロスで相手GKと競り合って倒れた。直後の乾貴士からの折り返しにもGKにのし掛かられるようにしてピッチに倒れ込んだ。岡崎が「つぶれ役」となったおかげで、フリーになった本田はゴールを決めることができた。

 ただ、岡崎は「俺も本気でゴールを狙っていた」と話し、本田も「岡崎に三大会連続でアシストしたい」と語る。今回は役割が入れ替わったが、三十二歳の同級生コンビには気脈の通じたところがある。十年来、日本代表でともに戦ってきたからこそ、共鳴したようなプレーが可能になる。

 二人の活躍を喜んだのが、もう一人の同級生、長友佑都。「おっさんたちでつくったゴール。圭佑はW杯に愛された男じゃないのかな」。年功序列とやゆされたベテラン勢が反骨心を見せたことも収穫になった。

 忘れてならないのは西野朗監督の選手起用の巧みさ。かつてC大阪で同僚だった香川真司と乾に先発を任せ、後半途中から本田と岡崎を投入。選手同士の相性をうまくチームに融合させ、監督就任時に述べていた「選手の化学反応」を着実に起こしつつある。 (浅井俊典)

中日新聞 東京新聞

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