6月25日

本田 頼れる左足 投入早々 千金弾

 【ロシアW杯本社取材団】第11日の24日は、1次リーグH組で、日本は第2戦でセネガルと対戦し、引き分けた。

 G組ではイングランドがケーンのハットトリックなどでパナマを6−1と圧倒し、2連勝でベルギーとともに決勝トーナメント進出を決めた。

 第10日の23日は、F組で前回覇者のドイツが終了間際にクロースが決勝ゴールを決めてスウェーデンを2−1で退け、今大会初勝利を挙げた。メキシコは韓国に2−1で勝ち、2連勝で同組首位。

 大迫のクロスに左サイドで乾が反応し、中へ折り返した。ゴール前に待ち構えていたのは途中出場したばかりの本田。冷静に得意の左足で流し込んだ。1−2の後半33分。値千金の同点ゴールだった。セネガルを相手に2度のリードを許しながらの引き分け。「最高のポイント(勝ち点)を目指す」と話していた西野監督にも十分な結果だろう。

 開始早々にミスで先制点を献上。ただ、日本は初戦で強豪コロンビアを破り、自信を得た。すぐさま気持ちを切り替え、チーム一丸で高い組織力を誇るセネガルの守備網を崩しに出た。そして前半34分に乾が同点ゴール。前半のうちに劣勢をはね返した。後半26分に再び勝ち越しを許すと、西野監督は本田、岡崎のベテランを次々と投入。采配が当たり、同点に持ち込んだ。

 リスク覚悟で勝負に打って出た。初戦で国際サッカー連盟(FIFA)ランキング上位のポーランドを破って迫力を増すセネガル相手にも、守って引き分け狙いのプランは毛頭ない。「2戦目で決勝トーナメント進出を決める」。初戦と同じメンバーで臨み、攻守に連動する日本らしさで真っ向勝負を挑んだ。

 守備的MFの柴崎は「事前の情報分析でセネガルのことは頭にしっかり入っている」とセネガル対策に自信を見せていた。身体能力に加えて組織力にも優れる相手の堅守速攻をいかに防ぎ、どれだけボールを保持して主導権を握れるか。初戦の勝利が、PKや相手の退場による運だけではないことを証明する試合でもあった。

 西野監督がチーム哲学として求める「対応力」を発揮し、負けない強さを示した選手たち。1次リーグは第3戦のポーランド戦を残すのみ。決勝トーナメントに向け、日本のすべてを出し切る舞台は整った。(浅井俊典)

中日新聞 東京新聞

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