セネガルのＦＷサディオ・マネ（２６）は当時アフリカ選手史上最高の移籍金約３４００万ポンド（約５０億円）、英プレミアリーグで史上最速（２分５６秒間で）ハットトリックを記録など、多くの肩書を持つ高速アタッカーだ。セネガル南部の小村セディウ出身。１５歳で育ての親である、おじの元を離れ、首都ダカールのサッカー学校の入団テストを受けた。指導員はマネの擦り切れたスパイクやパンツなど、みすぼらしさに「そんな格好でどうやってプレーするんだ」と冷ややかだったが、プレーを見た瞬間、「すぐ来てほしい」と手のひらを返したとか。

　プロ入り後は欧州クラブを渡り歩き、現所属のリバプールでは、香川も指導したクロップ監督の薫陶を受ける。両サイドともそつなくこなし、今では不可欠な戦力。今季の欧州ＣＬ決勝でのゴールは記憶に新しい。

　「稲妻の速さ」「無限のスタミナ」「強力な右足シュート」と欧州メディアの称賛を受ける。酒やたばこを一切たしなまず、オフもジム通いを欠かさない、ストイックさも売りな男をどう止めるか。日本は最適解を持って臨まなければならない。　（垣見洋樹）