6月23日
<オンサイド>猛攻ブラジル、最後に歓喜 堅守に苦戦…ロスタイム2発
後半追加タイムが8分を過ぎて勝利が決まった瞬間、ブラジルのエース、ネイマールはピッチにひざまずき、両手で顔を覆って泣いた。
この試合に勝てなかったらグループ突破が苦しくなる。第1戦でスイスと引き分け、ここでまたコスタリカと引き分けになっていたら、勝ち点2で最後のセルビア戦を迎えなければならなかったからだ。
5−4−1の布陣のコスタリカの守備にブラジルは手を焼いた。後半になってようやく攻撃のスピードが上がり、次々と決定的なチャンスが生まれた。だがシュートは相手GKナバスの正面をつき、33分につかんだと思ったPKのチャンスもVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で映像を確認した主審が判定を覆した。
ようやくコスタリカの堅陣を破ったのは追加タイム入りした直後。左からのマルセロのクロスをフィルミノが頭で折り返し、ガブリエルジェズスが止め、そこにコウチーニョが走り込んできて右足つま先でけり込んだ。そしてその6分後には、カウンターからネイマールが勝利を決定づける2点目を決めた。
攻撃の交代選手を次々と送り出して執念を見せたチチ監督。選手たちも「敗退危機」の巨大な重圧に打ち勝ち、ブラジルが劇的な形で重要な勝ち点3を手にした。 (大住良之)

