6月21日

<オンサイド>6バック イラン耐えた

後半、ゴールを狙うスペイン・ディエゴコスタ(19)の攻撃を体を張って止めるイランイレブン(岩本旭人撮影)

写真

 イランの「スーパーディフェンス」が優勝候補の一角であるスペインを苦しめた。

 モロッコとの初戦を後半追加タイムの相手オウンゴールで勝ち取ったイラン。ケイロス監督は「引き分けでOK」とばかりに超守備的な作戦をとった。基本は4−4−2なのだが、スペインがパスを回し始めると両サイドのMFがサイドバックの外側を埋め、トップにアズムンを残すだけの6−3−1システムにしてスペースを消したのだ。

 この守備のワナにスペインはまんまとはまった。サイドバックが上がってもスペースはなく、本来の4バックがペナルティーエリアの幅より絞ったイランの守備網に中央突破も功を奏さない。

 スペインがようやく均衡を破ったのは後半9分。イニエスタからパスを受けたディエゴコスタがシュートにもちこもうとしたところをイランDFレザイアンがクリアしたが、それがディエゴコスタのひざに当たってゴールに転がり込んだのだ。

 先制されたイランは攻撃にシフトを変え、何回も決定的チャンスをつかんだ。1−1の引き分けになっても不思議はない試合だった。0−1で敗れたものの、全員がケイロス監督のゲームプラン通りのプレーをやり抜いたイランの戦いは見事だった。 (カザン・大住良之=サッカージャーナリスト)

中日新聞 東京新聞

※ご利用のブラウザのバージョンが古い場合、ページ等が正常に表示されない場合がございます。

速報
ピックアップ
コラム・評論

Search | 検索