6月20日

セネガル踊る 堅守でポーランド撃破

 勝利をサポーターと喜び合うように陽気に踊った。セネガルはアフリカ選手特有の身体能力と欧州クラブ仕込みの戦術理解力がかみ合い、格上のポーランドを破った。シセ監督は「前半から戦術通りにできた。最高の位置でスタートできた」と満足そうだった。

 ポーランドの世界的な点取り屋レバンドフスキを、枠内シュートわずか1本に抑えた。身長195センチのクリバリ、196センチのサネら屈強なDFの個人能力だけではない。組織的に縦パスへの鋭いチェックを徹底し、狙い通りに相手エースを孤立させた。クリバリは「チームの力。僕だけの力じゃない」と強調した。

 守備から流れを引き寄せると、前半37分に速攻からオウンゴールで先制。後半15分には手詰まりとなった相手のバックパスをめざとく拾ったニャンが驚異的な瞬発力を生かして追加点を奪った。

 シセ監督はアフリカ予選後に国内リーグから新戦力の発掘を試みたが、最後は欧州主要リーグで組織プレーを身につけた「海外組」でチームを固めた。重視した規律を印象づけ、今大会でアフリカ勢として初勝利。「次の試合が分岐点になる」と早くも日本戦へ目を向けた。 (モスクワ・共同)

◆レバンドフスキ沈黙 シュート2本

 ポーランドは3大会ぶりの本大会出場の立役者、FWレバンドフスキがシュート2本に抑えられて敗戦。試合終了直後にしゃがみ込んだエースは「何とか点を取ろうと思ったけど、これがワールドカップ」と話した。

 約4万4000人の観衆の8割近くをポーランドのサポーターが占める大声援の中での初戦。だが序盤からパスを寸断されて孤立し、何度も首を振った。唯一の見せ場は後半5分すぎ。ハーフウエーライン付近でボールを奪うとドリブルで一気に加速、相手はファウルで止めざるを得ず、ゴールまで約20メートルの位置でFKに。右を狙って自ら蹴ったボールは枠を捉えたものの、GKに阻まれた。

 次戦の相手はコロンビア。世界屈指の点取り屋は、1次リーグ突破へ望みをつなぐため「前へ進むしかない」と、チームを救うゴールを期す。 (モスクワ・共同)

中日新聞 東京新聞

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