6月20日

乾はドリブルで存在感 30歳初のW杯で躍進

前半、ドリブルする乾(岩本旭人撮影)

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 三十路(みそじ)で、世界最高峰のピッチに立った。「今はもう、楽しみでしかない。30(歳)になる年で初めてというのは、もしかしたら遅いかもしれないが、自分にとっては一番これが早かったんだと思う」。左サイドのMFで先発した乾貴士だ。

 日本の1点リードで迎えた前半15分、C大阪時代の盟友、香川からのパスを受け、右足でシュート。「自分たちはやれると信じてやっているので。そういう思い(低い下馬評)を覆して、結果を出して見返したい気持ちもある」。シュートは枠を捉えきれなかったものの、追加点のにおいを感じさせた。

 2011年、ドイツ2部(当時)のボーフムから海外でのキャリアをスタートさせ、17〜18年シーズンのスペイン1部・エイバルまで3シーズンを欧州で過ごした。世界中のスーパースターがそろうリーグでもまれてきた自負がある。試合にならないと心境は分からないとしながらも、「バルセロナやレアル(・マドリード)、そういうチームとやれているというのは自分にとっていい経験になっていたので、特に気負いもなくできるんじゃないかと思う」と話していた通り、堂々としたプレーぶりで、日本の攻撃をけん引した。

 後半12分には、ペナルティーエリアに入り、再び右足でシュート。惜しくもGKに阻まれたが、十分な存在感を示した。

 本大会前最後の親善試合となったパラグアイ戦(12日)では2得点。4年ぶりの代表ゴールを決め、ヒーローになった。「前半、チームに迷惑をかけた。なら、自分に何ができるかを考え、守備で走った」。2戦連発とはならなかったが、守備で貢献してみせた。

中スポ 東京中日スポーツ

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